SP赤道儀は、1980年代にVixenから販売されていた赤道儀です。史上最も販売された籍動議ではないでしょうか?私が小さなころ初めて買ってもらった天体望遠鏡でとても思い出深い機種です。114㎜のニュートン反射とセットで購入してもらいましたが、天体観測の基礎を教えてもらいました。
 SP赤道儀は、赤経・赤緯の両方に立派な目盛り環が備えられており暗い天体の導入にはたいへん重宝しました。このおかげで天体が空をどのように動いていくのかや、赤道儀の動き方などとても勉強になりました。最近の自動導入機にはコストダウンのためか目盛り環が省略されているものが多いですが、ぜひ付けておいて欲しいですね。
 SP赤道儀

 赤経一軸モータードライブを頑張って購入して天体写真を楽しんでいました。上の写真のように赤緯体を外して星野写真などをとっていましたが、銀塩ならば標準レンズで追尾させても30分は問題なかったと記憶しています。300㎜のレンズをカメラにつけ、望遠鏡をのぞきながらガイド撮影していましたがあまりの苦行に天体写真から遠ざかってしまいました。お手ごろな価格でオートガイダーが購入できる昨今は素晴らしいですね。
 MX-1/PentaxおよびPentax6x7を久しぶりに触りましたが、デジタルカメラと違ってとても広くて明るいファインダーにびっくりしました。デジタルカメラもこのようなファインダー付けてほしいですが、いろいろ制約があるんでしょうね。


■ピリオディックモーションの測定
いつものようにピリオディックモーションを測定してみました。
①赤道儀の極軸を東西いづれかにずらす。
②天の赤道付近にある南中前後の恒星を 導入する。
③ウォームホイールの歯数より、ウォームギア1回転分の時間を計算し、2~3倍の時間露出する。
PE修正前
 撮影データ  6D 10分露光 ISO200 EF70-200 F4L IS USM (200mmF8)
 2周期分のピリオディックモーションを測定しました。±48秒とあまり褒められた値ではなかったです。また周期性があまりなくギアがうまくかみ合ってないのかもしれません。
 赤経軸を手で回転させてみると、少しガタがあります。昔のことを思い出すと、SP赤道儀は少し華奢なところがあり搭載荷重によってウォームギアのかみ合わせが変わっていました。6D+EF70-200の組み合わせだったのでギアがうまくかみ合ってないようです。また回転軸も滑らかさが足りなかったので、素人オーバーホールしました。

■オーバーホールもどき
オーバーホール
 SP赤道儀を分解してみました。極軸のお尻部分にある金属製リングを外せば簡単に分解できます。金属製リングには横方向からロックねじがかけられているので分解時には注意が必要です。上の写真はパーツクリーナーで洗浄後のものですが、洗浄前は黄色のグリスがカチカチになっていました。ウレアグリスをたっぷりと塗り付け再度組み立てました。
 構造を見ると、極軸のラジアル方向はアルミ同士の滑り軸受になっており、かなり精度が高そうです。スラスト方向はプラスチックリングでの滑り軸受になっており、ここが華奢になってしまう原因ではないかと思います。金属製リングの締め具合でスラスト方向の与圧具合を調整できますが、締めすぎると渋くなり緩めすぎるとガタが出て調整に難儀します。今回は、少し強めに与圧を変えておくことにしました。
押しねじ
 ウォームホイールとウォームギアの調整は押しねじと引きねじで行います。上記の状態である程度あたりを追い込んだのち、搭載予定の機材を設置して再度調整を行います。スラスト方向の与圧を強めにしたためか、無負荷時と搭載時のガタが少なくなったような気がします。

■ピリオディックモーションの測定
PE修正後
 撮影データ  6D 10分露光 ISO200 EF70-200 F4L IS USM (200mmF8)
 オーバーホールもどきを実施したSP赤道儀で、2周期分のピリオディックモーションを測定しました。±24秒とピリオディックモーションの値は半減しました。また周期性のある動きなりましたので余計な負荷がかかってないともいえそうです。

 SP赤道儀を20年の眠りから呼び覚ましましたが、油脂類が硬化していたことを除けば機械的な部分に問題はなく、またモータードライブもきちんと動いています。頑丈で素晴らしいですね。一軸オートガイド改造などして減益に復活させたいと思います。

なお分解・改造は自己責任でお願いします。